残業続きの毎日にパッチワークキルトがくれた布を見るだけの幸せ時間

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若かりし頃、大体20年ほども前のことですが、私は公務員として、毎日12時間以上職場にいて残業が当たり前の生活を続けていました。

そんな毎日の中で、ある日の昼休みの経験から、突然布に憑りつかれたようになってしまったのです。

心から求めているものに出会ったとき、人はそこに近づかずにはいられないのですね。

大げさかもしれませんが、私にとってはまさに、パッチワークキルトに導かれた、布との幸せな邂逅でした。

豆大福がもたらした偶然

ある日の昼休み、その日は半袖の服を着ていたので夏だったと思うのですが、どうしても職場の近くのお店で豆大福を買いたくなり、昼休みに外出しました。

いつも通る正門ではなく、通用門から出て200mほどのお店でお目当ての豆大福を買い、また職場に戻る途中、ふとカラフルな布が視界をかすめたことに気がつきました。

よく見るとギャラリーがあり、入口のガラス張りの壁面に大きな布がかけられています。

裏通りにもかかわらずかなりの人でにぎわっていて、何を展示しているのか気になって自然にそちらに足が向きました。

その時どんな作品がかかっていたのか正確には思い出せないのですが、確か白っぽい生地がベースの、明るく淡い色調でカラフルなものでした。

パッチワークキルト展という表示があったのですが、キルトというとバッグなど小さな作品しか知らなかった私は、そのタペストリーのアーティスティックな雰囲気に驚き、中に入って近くで眺めてみたい衝動にかられました。

でも、もう昼休みも終わり。仕事に戻らなくてはなりません。

そう思っても、どうしても動けませんでした。すぐには足が動かず、しばらくその場にいて、キルトを眺めていました。

「後ろ髪をひかれる思い」ってこういうことかなと思いながら仕事に戻り、その日は早めに仕事を切り上げて昼間のギャラリーをのぞきに行ったのですが、もう展示はきれいさっぱり取り払われて、何も残っていませんでした。

キルトを求めて

どうにも落ち着かない気分を持て余して、私はそのまま書店に向かいました。

15分ほど歩くと、アートやファッション関係の品ぞろえには定評がある書店があることを思い出したのです。

そこでパッチワークやキルトに関する本を片っ端からひっくり返し、気に入った作風の作家さんの本を何冊か買い込みました。

仕事が忙しいので、毎日の通勤電車の中で本を読むのが楽しみでしたから、それからは電車でパッチワークの本を広げてむさぼるように読んでいました。

私が買ったのは、研究書のようなものではなく、作り方が書いてある本でした。

キルトの本は図版が多くカラフルで大き目です。

当時電車の中では新聞を読む人、文庫本を読む人が多かったですから、目立っていたと思います。

何せ、座れないときも本を広げずにはいられないのです。けっこう邪魔ですよね。わかっていても、やめられませんでした。

そして毎日見ているうちに、どうしてもまた、自分で作ってみたくなりました

キルトとの出会い

実は私とパッチワークの出会いは高校時代にさかのぼります。友達が、小さなキルトを作ってくれたのです。

私は大感激して、そのキルトを大切に保管していました。

そして大学生になったとき、どうしてでしょうか、当時つきあっていた彼氏にパッチワークのクッションカバーを作りました。

そのカバーの出来栄えはまずまずだったのですが、色が地味すぎて不評でした。

次にキルトに触れたのは、働き始めた当初、研修で滞在した浜松で、土曜日のキルト教室に通った時です。

キルト教室はとても楽しくて、その時の作品や生地の残りはまだ手元にあります。

浜松を出て教室に行かなくなると、休日に針を持つことはなくなりました。

そして3年ほど経ったとき、豆大福がきっかけで、再びキルトに触れることになったのです。

 

布を買い集めて眺める日々

本を買うと、その作家さんの作品作りに協力した生地屋さんが掲載されている場合が多いです。

私はそういうお店を1軒1軒訪ねて歩き、お店中の生地を余すところなく眺めて、キルト用にカットしてある生地を買い集めました。

そして買い集めた生地を並べては、どんな風に組み合わせるか考えて楽しみました。

すぐに作品を作ることはせず、とにかく布を並べていました。

そうしている時間が好きで、楽しくて、何時間もそうやって過ごしていました。

布が呼び覚ます「幸せになりたい」という思い

どうしてあんな行動をとったのか、長い間不思議でした。私ってあの時毎週のように布屋めぐりをしてたっけな、買った布をとにかく眺めていたよね、と。

今なら、その理由がわかります。

幸せになりたい!布が思い出させてくれた、私の原点に書きましたが、

自分の欲しい物を買ってもらえない日々の中で、唯一、好きな生地を選んで買い、スカートを作った記憶が私の「幸せ」の原点になっているからです。

当時の私は、幸せになりたかったのですね。

仕事はそれなりに順調でしたが、職場で友達も作れず、彼氏もおらず、休日になると独りの孤独を噛みしめていました。

そんな日々の中に突如として現れたカラフルな布の作品が、

私の心の中に眠っていた「幸せになりたい」という気持ちを呼び起こしたんだと思います。

それが、自分の好きな布を捜し歩くという行為になって表れて、買い集めた布を広げて眺めていたというわけです。

それを作品にしなくても、かなり幸せな気分になっていました。

こうして書いてみると、ちょっと変わった人です(笑)

ですが、自分にとっては本当に大切なことだったんだと思います。

あなたにも、訳もなく何かに導かれ、どこかにたどり着いた経験はありませんか?

その衝動の源をたどると、自分の心の底にある強い願望に気が付けるかもしれません。

今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

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