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今日は「ウェルビーイング(well-being)」について、その意味をご紹介します。
みんなでウェルビーイングを目指して、体だけじゃなく心も社会も幸せにしたいよね~っていう流れがいま、世の中にできつつあるようです。
「ウェルビーイング」って聞いたことあるけどどんな意味かな?という方も多いのではないでしょうか。
「ウェルビーイング(well-being)」は2004年ごろ日本に入ってきた考え方だそう。
セミナーで学んでみて「ええ~!そんないいこと何でもっと早く教えてくれなかったの?」って思いました。
ウェルビーイングとは
ウェルビーイングは「持続可能な幸福」と翻訳される言葉です。
いわゆるHappiness(一時的な幸福感)とは異なり、幸福感が継続的に保たれている状態を意味します。
似た言葉に「ウェルネスwellness」がありますが、ウェルネスは個人の幸福追求なんですね。
一方のウェルビーイングには社会的要素が含まれている点が異なります。
実はこの「ウェルビーイング」、最近注目されているポジティブ心理学と密接な関係があるんです。
「ウェルビーイング」はポジティブ心理学のテーマ
ポジティブ心理学は「人間はどうすれば幸せになれるか」を追求する学問ですが、その幸せとは「ウェルビーイング(持続可能な幸福)」のことです。
これまでの心理学は、心の問題を抱えて不幸な(-3)の状態を問題がない状態(0)にどう戻すかを追求してきました。
しかしポジティブ心理学は、問題がない状態(0)を目指すのではなくより幸せな状態(+3)を目指す学問です。
ポジティブ心理学の創始者セリグマン教授はポジティブ心理学のテーマを「ウェルビーイング(持続可能な幸福)」に定めました。
そこで改めてウェルビーイングに注目が集まりました。
当初は社会福祉や予防医学の観点から語れることが多かったウェルビーイングですが、最近はビジネスの現場でも注目されています。
ウェルビーイングが最近注目されている理由
最近よく耳にする「働き方改革」「人材不足」とも密接に関係しているのがウェルビーイング。
一般的に、給料よりも働きやすさを重視する傾向があるのがミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭生まれ)と言われています。
彼らがずっと働きたいと思う環境を作るために、健康と幸福感を最大限に伸ばすプログラムが必要という考えが主流になってきているのです。
わかりやすく言うと【給料を高くすると優秀な人材が集まる】から【働きやすい職場を作るといい人材が集まる】に変わってきたということ。
ウェルビーイングが企業の業績に影響を及ぼす時代が来ています。
ウェルビーイングは”持たざる幸福”
ウェルビーイング(well-being)の対義語は何かというと「ウェルハビング(well-having)」なんですね。
お金や家、土地、その他のモノ(地位財)を沢山所有する幸福が「ウェルハビング(well-having)」。
今私たちが求めているのは、自分が心から感じる喜び(健康、自主性、帰属意識、良質な環境、愛情、自由)です。
ある意味“持たざる幸福”とでも言うべきものですよね。
ミレニアル世代がお金より働きやすさを重視し、ミニマリストがもてはやされ、断捨離や片付けの人気が衰えないことに共通点を感じませんか?
自分が健康でありたい、楽しい仲間と心地よく過ごしたい、パートナーや友人と一緒に自分がやりたいことを実現したい。
これらは人間としてごく自然な欲求で、一つでも欠けてしまうとその人や社会の幸福が大きく損なわれてしまいます。
世界を見渡しても、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げられ、有名ファッションブランドがエシカルファッションをアピールする時代です。
“自分が人よりも多く所有すること”に価値を置くのではなく
“自分も自分以外の人も心が満たされ幸せな状態を維持していける”ことを目指してより良い世界を作る。
そう考える人が増えているんでしょう。
まとめ
昨日は3.11だったこともあり、改めて福島の原発事故について考えました。
放射線の線量がそれほど高い地域ではなくても、放射線の影響を避けるために福島から避難している人たちがいます。
そういう人たちが東京電力に賠償金を請求しているニュースを聞いて、以前は「心配しすぎなんじゃないか」「求めすぎなんじゃないか」と思っていました。
でもその人たちのウェルビーイングが原発事故で損なわれたことは、間違いない事実なんですよね。
体の健康に不安があったら、心だって幸せになれないと思うんです。
それならどうすれば避難している人も私たちもそして日本も幸せになれるんでしょうか?
もっと学ぶこと、もっと行動することが求められているなと感じます。
興味のある方は、下記ページや本をおすすめします。
ウェルビーイングへのアプローチ――日本的ウェルビーイングの可能性
今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。