
目次
自分が幸せだったころ。
何かに、夢中だったころ。
私は何を楽しんでいたのでしょうか。
なぜ、それが楽しかったのでしょうか。
それを掘り下げてみると、これからの自分の幸せも見えてくるような気がします。
今日は中学生の頃私が夢中だった、FMエアチェックのお話です。
FMって、音がいい!!
ボコボコにされたラジカセの思い出 家族のあたたかさって・・・?で書いたラジカセボコボコ事件のあと、私は貯金を崩してAIWA製の赤いラジカセを買いました。
ダブルデッキ(カセットデッキが2つ)のタイプです。
嬉しいことにFMも録音できますし、ダビングして自分の好きな曲を集めて聞くこともできます。
当時AMラジオはモノラル、FMがステレオ放送で、FMの方が格段に雑音が少なかったですから、最初にFMから曲を録音して再生できた時は感激しました。
音がいいんです!!
雑音を気にせず、音楽を聴くことができます。
今では当たり前のことですが、当時は違いました。
FM用のアンテナの向きやラジカセの向きを色々変えて、一番雑音が少ない方向に合わせたりとか、苦労があってのクリアな音なんですよー。
最初に録音にチャレンジしたのは、土曜日の午後に放送されている、オリコンチャートの紹介番組。
当時の私は、テレビを全然見られなくてみんなの話題についていけず、とても寂しい思いをしていました。
だから最初はみんなが話題にする歌謡曲を録音して、聴いていたんです。
でもすぐに、日本の歌謡曲に飽きてしまいました。
当時のヒットチャートの上位を占めていたのは、主にアイドルが歌う唄。
当時のアイドルは、歌がうまい人もいましたが、歌だけ聞いていると???これって上手・・・じゃないよね!?という人もけっこういました。
そういう人の歌が何曲もヒットチャートの上位にランクインして、毎週流れるのです。
本当に不思議でした。
私は、いい歌詞だなぁ~いい声だな~歌うまいなぁ~、と感激しながら聞きたいのに、なかなかそういう歌にめぐりあえません。
それがなぜなのか、わかっていませんでした。
そしてたまたま耳にした洋楽チャートに関心が移り、今度はそちら中心に聞くようになりました。
FMエアチェックって、こんな感じです
Michael Jackson の Thriller などは、まさに大ヒットしている時に聞いていました(でもテレビを見ることは相変わらず許されていなかったので、PVを見たのはマイケルが亡くなって特集が組まれてから。ゾンビ大量に出てきたー!!とびっくりでした。)
当時、ラジカセで音楽を録音するには、カセットテープをスタンバイしてラジオをつけ、目的の曲がかかる直前に録音ボタンを押すという、何ともアナログな手法しかありませんでした。
自分の録音したい曲がいつ放送されるのか、事前にわかっていないと録音できないんですね。
そこで重宝したのが、FMレコパル、FMステーションなどのFM情報誌。2週間に一度の発行だったと思います。
私が気に入っていたのは、FMステーションのほう。
本の表紙に特徴的なイラストが写ってますが、鈴木英人(すずき えいじん)さんというイラストレーターのもの。
↓こちらです。
あんなに楽しかったのは、なぜ?
ほんとに、どうしてあんなに楽しかったんでしょう。
- ワクワクしながら録音の瞬間を待つのが楽しかった
- 今録音しないともう二度と録音できない曲かもしれない、という緊張感がたまらなかった
- 次に聞く曲が自分の超お気に入りになるかもしれない、という期待があった
- 録音後に自分のお気に入りの曲を集めたテープを編集するのが楽しかった
未知のものへの興味というか好奇心が強かった、というかこれは今も強い方だと思いますが、様々な音楽がその好奇心を満たしてくれたと思います。
それと、自分の好きな音楽を好きなだけ楽しみたい、という気持ち。これが満たされていたことは、幸せでした。
音楽って、ただ聞いているだけでもなんだか自分を解放して、体の中のエネルギーのチャネルを開いてくれるような、そんな感覚がありませんか?
この曲いいよね!という共感には、言葉だけではシェアできないものを分かち合う喜びがあると思うんです。
自分の心を開け放って、音楽を聴く喜びに身を任せる。
そして、その喜びをわかちあえる人と語り合う。それができたら、最高ですよね。
残念ながら、当時洋楽にはまっている人を身近に見つけることはできず、語り合う相手には恵まれませんでしたが、それでも音楽が私を幸せにしてくれる存在だったことは、間違いありません。
あなたには「この場では本当に自分を解放して楽しめる」と心から思える場所がありますか?
今、私にとってその場所は、このブログです。
そしてブログを書き続けていられるのは、これを読んで共感してくれる人が、きっとどこかにいる、と信じているから。
だからここまで読んでくださったことに、本当に心からお礼を申し上げたいのです。
今日も最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。