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皆さんは、UNRWAという組織をご存知ですか?
読み方は「ウンルワ」です。
国連パレスチナ難民救済事業機関:United Nations Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East(UNRWA)が正式名称です。
たまたま目にした新聞記事がきっかけで、私はパレスチナの人々が置かれた状況に興味を持ち、何冊か本を読みました。
そして、次第に世界の関心の外に追いやられ、天井のない監獄ガザで生きるパレスチナの人々を強く意識するようになりました。
私は、彼らが気になって仕方がないのです。
その姿には、過去の自分の経験と重なる部分があるからです。
2018年3月7日の朝日新聞朝刊からが始まり
わたしは紙の朝日新聞を読んでいます。
働くようになってから、1面と経済面だけは欠かさず読むようにしてきました。
時々時間のある時には、国際面の「特派員メモ」という囲み記事をよく読みます。
ある日、その記事でUNRWAの日本人女性職員の存在が紹介されていたんです。
全文をご紹介しますね。
イスラエルに周囲を封鎖され「天井のない監獄」と呼ばれるパレスチナ自治区ガザ地区に住む唯一の日本人女性がいる。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)職員の吉田美紀さん(34)。赴任から間もなく2年になる彼女の心は最近、晴れない。
トランプ米大統領が昨年末、エルサレムをイスラエルの首都と宣言。難民たちの教育や医療を支えるUNRWAへの拠出金を半分以上も凍結させた。ガザの人口の7割近くを占める難民に動揺が広がり、1万人を超える現地職員も失業の不安を感じている。
青森県八戸市の祖父に戦争体験を聞いて育ち、海外の大学で国際政治や平和学を学んだ。イスラエルとの戦争に傷ついたガザの人たちはそれでも明るく、笑った。「チャンスがないけど、才能のある若者は多い。よりよく生きる姿勢を、私の方が学んでいる」
ガザでは戦後、奇跡的な復興を果たした日本へのあこがれが強いが、日本について学べる施設はない。日本留学を夢見る若者の相談にのり、ツナ缶とキュウリだけの巻きずしを振る舞いながら「少しでも楽しく幸せな時間を過ごしてほしい」と願う。(渡辺丘)
最初に思ったこと。
「天井がない監獄」ってどういう意味?
ガザ地区とか西岸地区とか、ニュースで見たことはあるけど、実際にそこでどんな風に人が暮らしてるのかなんて、考えたことなかったなー。
ちょっと調べてみよ。。
これが、きっかけでした。
ガザって、どんなところ?
調べてみると、↓UNRWAのページにはすぐたどり着きましたが、英語しかありません。
いきなり#DignityIsPricelessの表示、しかも、Donate Now!!の迫力がハンパない。。
dignityって、尊厳だよね。それがpricelessなのはわかる。わかるけど、それがどうしてパレスチナの問題と結びつくのか。
それに寄付しろ寄付しろ、ってもうちょっと詳しく教えてほしい。
↓UNRWAの事務局長のコメント(英語)を辞書を引き引き多分こうかなーと読み解いたところでは。
STATEMENT BY UNRWA COMMISSIONER-GENERAL PIERRE KRÄHENBÜHL
アメリカがUNRWAへの資金拠出を極端に減らすことになり、そうなると今までと同じ援助ができなくなることは間違いなく、急きょ#DignityIsPricelessというキャンペーンで大々的に寄付が呼びかけられているらしい。
英語には疲れたので、いったん退散して、ガザ地区について調べることにました。
最初に目についた記事はこれでした。
記事の下の方には、ガザ地区とヨルダン川西岸地区を日本地図に重ねた図があります。
ガザって、決して広くないんですね。東京23区の6割ぐらいの広さです。
パレスチナ人であるというだけで、150万人の人々が、この自治区で暮らさなくてはいけないのです。
さらに、地図をよく見ると、難民として他国や他の地域から流入してきた人々が住む難民キャンプの狭いこと!
人口密度は豊島区の7.56倍というのですから、かなりのものです。
そして、次に読んで衝撃を受けた記事。
「ガザ地区は、事実上封鎖されている」と書いてあります。
検問所からしか、出入りできないらしい。封鎖。封鎖って、どうなってること?さらに
パレスチナ・ガザ地区はなぜ「世界最大の監獄」になったのか?|ゼロから問題を解説
を読むと、「まるで「進撃の巨人」のように、地域全体が高い壁に囲まれていました。」という記述があります。
本当に、こんなことがあるんだろうか。。
壁の外に出たくても出られないなんていうことが、今この世の中に、本当にあるの?
それがどうも、間違いなく存在しているようなんです。
本が教えてくれた、パレスチナの人々の暮らし
私はもっと他の情報が欲しくなって、amazonで本を検索しました。
そして、いつもお世話になっている「その本、図書館にあります」という、chrome拡張機能で近所の図書館の本を予約し、それだけでは気持ちが収まらず、図書館にない本を購入しました。
私は本が大好きなのですが、金銭的な余裕がないことと、場所の制約があるため、できるだけ本を買わない生活をしています。
ですがなぜか、買わずにはいられませんでした。
最初に読んだのが公明党の国会議員、谷合さんの著書です。
ガザに入ること自体がいかに難しいかが書かれています。
中にいる人たちがそこを出るのは、もっと難しいのです。
非常に読みやすく、すっと読めます。
いかにも政治家らしい、援助する側から見た表舞台のはなしです。
かつての自分を重ねて
一生、ここから出られないかもしれない。ずっと、理不尽に耐えて生きていかなくてはいけないのか。。
私は、実家を牢獄のように感じていました。
ここにいるからいけないんだ、ここから出ていけたら幸せになれる。そう思っていました。
でも、違うんですよね。
置かれている環境は、大切です。
ガザの人々にも、自分の暮らす場所を選び、自ら望む姿で生きる喜びを持ってほしい、心からそう思います。
尊厳をもって、人間らしく生きる権利を保障されるべきです。
それでもあえて、言いたいのです。
大切なことは、今ここにいる自分が幸せであること、そのために行動しようという意思を持ち続けることではないでしょうか。
そこがどんな場所であっても、誰と一緒でも、何かしら自分の幸せのためにできることがあるはずです。
UNRWA(ウンルワ)の保健局長で医師の清田明宏さんが、ウェブで連載している記事をご紹介します。
ガザの声を聴け! 第33回
マジドとアマル――ガザの希望と絶望 前編
決して諦めずに、自分の、そしてみんなの幸せのために頑張るガザの人たちの記事を読むことができます。
想像もつかないような困難な状況の中でも、幸せを求めて自ら行動することで、人間はこんなにも強くなれるのですね。
ちなみに。
UNRWAのページだけでなく、ミュージックセキュリティーズという会社でも、UNRWAへの寄付を募っています。
【寄付】UNRWA – Dignity Is Priceless
領収書がもらえず、寄付金控除の対象にはならないようですが、日本語のサイトで日本円で寄付ができる点はいいですよね。
最後に
あなたは、自分の幸せのために行動できていますか?
もし、家族や会社や友達のことばかり優先して、自分自身を全く満たすことができていないとしたら、それはとても危険なことです。
その自覚があればまだ救いがあると思いますが、自覚が、ない場合には。。。
次回は、私の父のお話。
こちらから、どうぞ→100人に1人がかかる病気 統合失調症が父のもとにやってきた日
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。